コミュニケーション能力を高めよう!

「国民の声を受け止めながら1つ1つ結果を積みあげ、この国の未来に全力を尽くし、国民の信頼を回復することを積み重ねていきたい」10月28日に岸田総理大臣が新たな総合経済対策を閣議決定したという、記者会見での発言でした。この国の未来、私たちの未来はどのように変化していくのでしょうか。
 お金やモノの豊かさから、精神的な豊かさを求める自律社会へ向かっていくのではないか、という話を聞いたのでお伝えします。
 私は、毎朝、NHKの「マイあさ!」というラジオ番組を聞きながら通勤しています。6時台の後半に「マイBIZ」というコーナーがあり、経営についてのヒントがあるので聞いています。10月26日水曜日の「マイBIZ」は、「未来の生き方、働き方~自律社会に向けて」というテーマで京都大学経営管理大学院客員教授の、竹林一さんのお話でした。竹林氏はオムロン在籍中に交通系のICカードシステムを開発した方です。
 2025年以降、一人一人が自分のルールに従って幸せを求めていく時代に向かい、精神的な豊かさを求める自律社会へと向かっていく。
 自律社会のキーワードとなるのは、「SDGs」「ESG投資」「エシカル消費」「シェアリングエコノミー」「ブロックチェーン」「リープフロッグ」など(次の時代を生きる若い人たちは自分で調べてみてください)。
 自律社会とは自分で考えアクションを起こすことで最適化が促され、他者と共生しながら自己実現に向けて努力する社会(指示を待ったり、依存したりしない関係性)。
 活動の場が物理空間の制約なく分散化し、感覚、感性、情緒、宗教といった精神文明への関心も高まる(メタバースとか仮想現実の世界ですね)。
 一人一人がものを考えて、想いを同じくする者が集まってイノベーションを起こしていく。自分の意志で、自分たちの未来を自分たちで作っていく時代になる、とのこと。
 このような未来に向けて私たちはどう考え行動していけばいいのか。竹林氏が実践しているのは「自分のやりたいこと100」を書き出すこと。2006年から毎年正月に書き出し、それによってやりたいことの7割が実現しているそうです。しかし、達成することが大切なことではなく、自分がやりたいことを考えることが重要で、会いたい人10人、行きたいところ10か所、学びたいこと10個、仕事やプライベートなど書き出すことで自分を見直すことができる。
 さらに、働き手として自立するために、「しごと」には4つのタイプがあるとも。
 私事 趣味や家族からもらう自分にとってのエネルギーの源
 仕事 日々会社で行う仕事
 志事 自分にとって本当にやりたいこと やらなくてはいけないことではなくやりたいこと
 使事 社会貢献活動、ボランティア活動などの使命
 会社には過去にとらわれないイノベーションが求められている。一人ひとりの自律的な志の中には、いろいろなアイデアがある。これからの社会を生きるために楽しむために、いろいろな角度から、「仕事」を考える接点が生まれると面白いのではないか。例えば、「志事」と「仕事」が結びついたり、「私事」と「使事」が結びついたり。竹林氏の意図する「精神的な豊かさを求める自律社会」について、詳しく知りたい方はオムロンのホームページを参照して下さい。
 さて、私はどうか。
 私事 家族との時間や、旅に出て新しいこととの出会いは私にとってエネルギーの源だ
 仕事 私にとっては新たなお客様づくりが仕事だと思う
 志事 やらなければならないことではなく、やりたいことは、BEグループが、本づくりの企業グループとして社会的に認知されること
 使事 本づくりを通じて、人々の心と生活を豊かにすること私の使命だと思っている
 私も精神的な豊かさを求める自律社会に向けて、仕事について、考え続けていきたいと思います。
 さて、今年は4年に一度の「IGAS」の年、印刷業の未来を考える年です。11月24日から11月28日まで5日間東京ビッグサイトにて開催されます。最新技術や様々なソリューションを提案するとともに印刷産業の未来を展望できる場となっています。GiHは、モリサワ様のブースで、コニカミノルタ様のデジタル印刷機とのコラボレーションでPrint Doorの紹介をします。デジタル印刷を活用するための受注DXを伝えてきます。モリサワ様のIGAS2022のテーマは「SDGs」、自律社会のキーワードですね。この出展を機に、また次のコラボレーションを生み出せるように、また、未来の本づくりの可能性を探り、自律社会に向けたイノベーションにつなげていきます。

11月のテーマ
コミュニケーション能力を高めよう!
 皆さんは「コミュニケーション上手な人」としてどんな人を思い浮かべますか。
 伝えることが上手な人、聞き上手な人もいます。みんなの意見をまとめることが上手な人、伝える内容を絵にしたり図にしたり映像にすることが上手な人もいます。伝えたいことを、本にすることが私たちの仕事なので、コミュニケーションとしての本づくりも今後新たな価値づくりとしてチャンスはあります。
 根本的なコミュニケーションは、「この人とつながりたい」という想いからスタートするのではないか。「精神的な豊かさを求める自律社会」に対応できる、しっかりとした想いを持ち、対等なパートナーとしてつながりたいと思ってもらえる「人」に成長していきたいものです。

投稿日:
カテゴリー: 未分類