私はベトナムのホーチミン市が好きです。
一年中続く夏の気候、フォーやバインミーに代表される日本人の口にも合う食文化、そして細かいことにとらわれすぎない人の温かさ。
街全体が「これからもっと良くなる」というエネルギーに満ちていて、訪れるたびに元気をもらいます。
交通渋滞や騒音といった課題はありますが、それ以上に前向きな活気があり、「成長する国」を肌で感じられる場所です。
当社には現在、3名の技能実習生が在籍しています。
製本の現場で日本人社員と肩を並べ、真剣な表情で仕事に向き合う姿を見ると、「良い本をつくりたい」という想いは国籍を超えて共有できるものだと感じます。
慣れない日本での生活や仕事は決して楽ではないはずですが、それでも前向きに取り組んでくれていることに、私たちはもっと敬意を払わなければなりません。
2月7日には、島津印刷様の技能実習生採用面接に立ち会うため、島津社長、大阪のあさひ高速印刷の岡社長とともに、ホーチミンの送り出し機関であるエスハイを訪問しました。
現地で若者たちと話す中で、日本で働くことへの期待と同時に、将来を冷静に考える現実的な姿勢を強く感じました。
現在、日本には多くのベトナム人実習生が来ていますが、ベトナム国内の給与水準は年々上昇しています。
特にホーチミン市では、製造業やIT分野を中心に賃金が大きく伸びており、「海外に行かなくても十分に生活できる」環境が整いつつあります。
円安の影響も重なり、日本で働く経済的なメリットは以前ほど大きくありません。
その結果、日本は「必ず選ばれる国」ではなくなってきています。
こうした状況の中で、私たち日本の企業が問われているのは、「いくら払えるか」だけではなく、「どんな経験を提供できるか」「どんな成長の場になれるか」という点です。
仕事を通じて技術を学べること、仲間として尊重されること、安心して働ける環境があること。
そうした積み重ねが、「この会社で働いてよかった」という実感につながります。
私たちは、ベトナムの実習生にとって選ばれる会社でありたい。
同時に、日本人の社員さんにとっても、そしてお客様や取引先の皆さまにとっても、「一緒に仕事をしたい」と思っていただける存在でありたい。
人を大切にし、仕事に誇りを持てる会社であること。
それこそが、これからの時代に本当に選ばれ続ける会社の条件だと、今回のホーチミン訪問を通じて改めて感じました。
最後に、3月は木戸製本所にとって一年で最も仕事が集中し、最もお客様から期待される大切な月です。
その期待に確実に応え、同時に会社としてしっかりと利益を積み上げていくためにも、工場の優先順位を守り、互いに声を掛け合いながら仕事に取り組んでいきましょう。
チーム一丸となった行動が、次の成長につながります。
3月のテーマ
経営理念・ビジョンを意識した仕事をしよう!
Book Entertainment Groupのミッションは、「本づくりを通じて人々の心と生活を豊かにします」というものです。
この言葉は、特別な仕事だけを指しているのではありません。
日々の現場で人を育て、価値ある商品を創り、お客様との信頼関係を築くこと、その一つひとつがミッションの実践です。
そして、それらを継続していくためには、利益の出る仕事をし続けることが欠かせません。
理念と現実の両輪を意識しながら、自分の仕事が会社の未来につながっていることを考え、今月も前向きに取り組んでいきましょう。