スマートな会社ってどんな会社?


大相撲夏場所は、大の里が優勝。大の里は石川県出身で、糸魚川市の能生中学校・海洋高校と新潟県で育った。
地元出身力士が活躍するのはうれしいこと。今後も横綱を目指して怪我無く精進してほしい。


印刷製本がスマートになる
5月15、16、17日と東京都千代田区の科学技術館で開催された『ホリゾン・スマートソリューションフェア2024 in 東京』に出展させてもらった。
今回のフェアは「現場をもっとスマートに!」をテーマに、協働ロボットや AGV、梱包機、ストレッチ包装機など、製本加工後の工程まで、印刷加工現場のスマート化を促進する空間、仕組みづくりが提案された。
また、ホリゾンの加工機と、プロダクションプリンター、他のメーカーの加工機器との連携を展示していた。

ところで、「スマート」とはなにか。
スマートフォンとかスマート家電などよく聞くし、昔から「あの人はスマートでかっこいい」などとも言う。
Smartは本来「賢い」という意味の英語の形容詞で、日本人か使っている「痩せている」という意味はない。
スマートフォン、スマート家電は賢い電話、賢い家電という意味になる。


スマート化で製本会社の製本の仕事がなくなるのか
ホリゾンは印刷加工現場のスマート化を目指して、新しい製品を創り出してきた。
「スマート化」とは、機械などがIoTやAIなどの電子技術を搭載することで、高度な情報処理を行い、その情報処理に基づいて行動判断や処理を行うことと言われる。
製本機械でいえば、仕上がりの本の寸法と表紙の紙の大きさ、本文の折り丁のサイズを教えてあげると、人が機械をセットしなくても機械自身が自動的にセットする、ということだ。

ホリゾンの製本機械はスマート化が進んでいる。
中綴じ製本も、無線綴じ製本も自動セットになっている。
ひと昔前は、製本職人の勘や技術がないと製本ができなかった。
つまり、製本会社に製本をお願いしなくてはいけなかった。
そして、高いお金も払っていた。
製本会社はそこに胡坐をかいて、「そんな製本できねえ」などとお客様である印刷会社に言っていたのだ。
私たちの会社もそうだった。
ところが、ホリゾンの製本機は誰でも使える。
次々と印刷会社が製本の内製を行い、製本は製本会社がしなくてもよくなった。

ホリゾンのユーザーは製本会社から印刷会社に
科学技術館で開催するホリゾンの展示会は20年以上前から開催され、10年前は開催が金曜日土曜日で来場者は製本会社がターゲットだった。
しかし今は、印刷会社とプリンターメーカーの開発者が半々で来ている。
製本機械の展示会だが製本会社は1割もいない感じだ。時代は変わった。


スマート化は益々進む。
印刷会社が受注したデータを入力する。
すでにそのデータ入力時点で、印刷機の設定、断裁の工程がセットされ、製本機械のセットもできるようになっている。
印刷通販の会社などでは、同じ紙に違う仕事を付け合わせて刷ることも自動化されている。
1冊198円のしまうまプリントや1冊500円のTOLOTのフォトブックは印刷製本発送も自動化されている。


私たちが勝てる土俵づくりが大切だ
しかし、スマート化は進むが、なかなか自動化できない仕事もある。
今は少部数の上製本は手作業が入らないと難しい。
少部数のアルバムも今は手作業でやらせてもらっている。
しかし、時代はスマート化が迫ってきている。
どこかの機械メーカーが開発したとたん、どこでもできる仕事になってしまうという危機感は持っていないといけない。

そして、仕事は手仕事でも、バックヤードはスマート化していく必要がある。
一つは集客。webからの受注が大事だ。
そして工程管理や今後増えていくと思われる発送管理。
事務所の業務も人手を少なくし、書類の削減も進めていかないといけない。

先週は日創研経営研究会の全国大会が姫路であり、分科会の発表者に姫路の小倉印刷の小倉敬司社長の講演があった。
縮小していくマーケットの印刷会社が分科会の講師になることは珍しい。
話の内容を要約すると、もともとなんでも印刷する会社だったが、2011年にネット印刷通販事業を開始。
ECサイト「e伝票ドットコム」を開設した。
伝票が得意な仕事だったわけでもないが、勝てる可能性がある分野ということで赤字の会社が黒字になり、現在は4億円の売上になった、という講演だった。
試行錯誤の連続で大変ご苦労されたようだったが、目の前の課題を解決し続けることで、なぜ、何を、誰に、どこで、いつ、いくらで、どのように売るか決まっていったという。

私たちも、今ある資源を集中して、未来に向かって勝てる土俵を育てていかないといけない。
すぐに結果は出ないが、目の前の課題を解決していくことで、選ばれるサービスづくりを創り出していきたい。

6月のテーマ  広い視野をもって仕事に取り組もう!

『安岡正篤 一日一言』より、

私は物事を、特に難しい問題を考えるときには、いつも三つの原則に依る様に努めている。

第一は、目先に捉われないで、出来るだけ長い目で見ること。
第二は物事の一面に捉われないで、出来るだけ多面的に、出来れば全面的に見ること。
第三に何事によらず枝葉末節に捉われず、根本的に考える。

第二の多面的ということですが、自分の立場だけでなく、相手の立場に立つ。
うまくいかないときにほかの方法を考えてみる、など、常に違う角度からの視点を大切にしたいものです。

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