最近、書店の閉店ニュースを耳にすることが増えました。
実際、書店数は、日本ではこの10年で14,658店舗から10,417店舗へと大きく減少し、過去20年でみると半減しました。
本の売上も右肩下がりです。
しかし驚くべきことに、欧米やアジアでは書店数が増え、本の売上も伸びているのです。
この違いの背景には、日本特有の「委託販売制度」と「再販売価格維持制度」があります。
売れ残った本は返品できるため、書店は在庫リスクを避けられますが、その分、粗利率はわずか22%。
流通コストの高止まりもあり、まちの書店は減少の一途をたどっています。
書店主導の流通改革「BS&Co.」の挑戦
こうした危機感から、2023年に紀伊國屋書店・CCC・日販の3社がタッグを組み、新会社「ブックセラーズ&カンパニー(BS&Co.)」を設立しました。
目的は、「書店が主導する新しい本の流通をつくること」です。
BS&Co.では、出版社との直取引を進め、取次マージンを減らし、書店の利益率を高めます。
さらに、従来の委託販売から一歩踏み込み、買い切りモデルを導入。
「売れば売るほど利益が上がる」ハイリスク・ハイリターンの仕組みへ転換します。
海外では出版社と書店の直取引が当たり前で、利益率は40〜50%に達します。
BS&Co.は、日本の書店利益率を30%まで引き上げることを目標に、すでに576書店・23出版社が参画しています。
宮城社長はこう語ります。
「現状維持では“座して死を待つのみ”。失敗を恐れず、新しい仕組みに挑戦することで、書店を未来につなげたい。」
私たちBook Entertainment Groupができること
書店や出版を取り巻く環境が大きく変わる中、私たちBook Entertainment Groupも、新しい本づくりの価値を生み出していく必要があります。
1.少部数出版に対応した高品質・適正価格の印刷製本
一冊一冊に想いを込め、著者と読者をつなぐ本を届けます。
2.Amazonでは実現できない本づくり
PUR製本や特殊上製本など、当社だからこそ可能な“こだわりの一冊”をつくります。
3.著者に寄り添った編集・制作・出版支援
初めて本を出す方に、安心して相談してもらえるパートナーであり続けます。
4.文芸を楽しむコミュニティ支援
俳句や短歌を楽しむ会の運営をサポートし、“本をつくる人”を育てます。
5.もっと気軽に本をつくる仕組みの開発
個人でも簡単に本を作れるサービスを展開し、出版のハードルを下げます。
6.紙だけでなく、スマホで読めるドキュメント開発
デジタルと紙の両面から、本の楽しみ方を広げます。
社員の皆さんへ
出版をめぐる環境は大きく変わろうとしています。
ですが、こうした変化は、私たちにとって「新しい本づくりを発信するチャンス」でもあります。
木戸製本所、ミューズ、GiHの3社が持つ技術や発想を融合させ、私たちにしかできない、本当に面白い本づくりの文化を創っていきましょう。
一冊の本が誰かの人生を変えることがあります。
そのきっかけを生み出す仕事に、私たちは携わっています。
ぜひ、ワクワクしながら一緒に未来をつくっていきましょう。
9月のテーマ 正確性・迅速性を意識して生産性を高めよう!
私たちは、日々の業務でお客様と関わる中で、この2つを高いレベルで両立することが求められています。
では、どうすれば生産性を高められるのでしょうか。
正確性を意識して仕事に取り組むことは、お客様へ安心感を提供することにつながります。
正確な情報や完璧なサービスは、お客様との信頼関係を築く基盤となります。
一方で、迅速性を意識することは、お客様に便利さを提供することにつながります。
お客様が求めているものをタイムリーに提供することで、満足度や価値を高めることができます。
この2つを両立させることで、お客様からの信頼を獲得し、ひいては私たちの生産性向上にもつながります。
今月は、自分自身の業務を振り返り、正確性と迅速性を高めるために何ができるのか考えてみましょう。