今年7月で、レジ袋の有料化が始まってから5年になります。
そんな中、日本マクドナルドが長崎県での試験運用を経て、有料レジ袋を無料に戻す方針を決定したというニュースがありました。
代わりに、バイオマスプラスチックを95%使った環境配慮型の袋に切り替えるとのことです。
私自身もよく新潟駅で東京のお客様への手土産を買うのですが、「袋は要りますか?」と聞かれるたびに、「袋代込みで売ってくれたらいいのに」と思うことが多くなりました。
エコバッグに手土産を入れる人は、実際はほとんど見かけませんよね。
そもそもレジ袋有料化の目的は、「プラスチックに頼ったライフスタイルを変えるきっかけにする」ことでした。
レジ袋はプラスチックごみ全体のわずか2%ですが、身近な存在だからこそ象徴として取り上げられ、行動を促す狙いがあったのです。
その結果、マイバッグやマイボトルの持参、ストローやスプーンの辞退など、行動を起こす人が増えました。
「自分の行動で社会が変わるかもしれない」と意識する人も確実に増えたと思います。
一方で、過剰包装やゴミ袋の消費が増加、戦争によるエネルギー浪費や環境破壊など、持続可能な社会を目指すにはまだ課題も多くあります。
この話から私が感じるのは、「目的を見失ってはいけない」ということです。
私たちの本づくりも同じです。見やすく、丈夫で、保存しやすく、携帯しやすく、美しい——それが本来の目的だったはずです。
木戸製本所では、かつての“大量・早く・安く”の時代から、今は“価値ある情報を、価値ある形で残す”方向へと回帰してきていると感じます。
上質な本を、誰でも手軽に作れるようにし、その魅力をもっと多くの人にインターネットで伝えていきたいと考えています。
ミューズ・コーポレーションでは、情報をきちんと伝える「抱きしめたくなる本づくり」を続けてきました。
これからは、よりスピーディーかつ手軽に情報を届けられるWebとの融合も進めていきたいと思います。
GiHは、Webの強みを活かし、見やすく、すばやく、必要な情報を必要な人に届ける仕組みをつくっていきます。
私たちの本づくりが、誰かの心に届き、誰かの生活を少しでも豊かにする。
そんな仕事を、これからも続けていきましょう。
7月のテーマ
報告・連絡・相談・確認を徹底しよう!
〈確認ひとつで防げたミス〉
ある印刷会社で、顧客様から急ぎの注文が入りました。
担当者は電話で部数を「3,000部」と聞いたつもりでしたが、実際は「300部」。
聞き間違えたまま進行し、出来上がった3,000部の印刷物は、ほとんどが無駄になってしまいました。
原因は「聞いた内容を確認しなかったこと」。
たった一言、「300部で間違いないですか?」と確認していれば、防げたミスでした。
仕事にはスピードが求められますが、確認はスピードを落とすのではなく、トラブルを防ぐ“加速装置”です。
伝えたつもり、聞いたつもり、わかっているつもり――「つもり」のまま進めると、かえって後戻りが大きくなります。
時間がない時ほど、落ち着いて確認する。
そんな姿勢が、結果として信頼と品質を高めていきます。